障害福祉サービスの人員基準一覧 サービスごとに必要な職種と配置人数

障害福祉サービスの指定申請では、サービスごとに配置しなければならない職種と人数(人員基準)が細かく定められています。ここでは、就労継続支援A型・B型、共同生活援助(グループホーム)、児童発達支援・放課後等デイサービスの主要な人員基準を、サービスごとに整理してご紹介します。

人員基準とは

指定申請では、人員基準・設備基準・運営基準という3つの基準をすべて満たす必要があります。このうち人員基準は、サービスの質を保つために必要な職種と人数を定めたもので、指定を受ける時点だけでなく、運営を続けている間も継続して満たしていなければなりません。基準を下回った状態が続くと、報酬の減算や、最悪の場合は指定の取り消しにつながることもあります。

どのサービスにも共通する考え方

人員基準を見るときによく出てくるのが「常勤換算」という考え方です。たとえば週の所定労働時間が40時間の職場で、週20時間勤務の非常勤職員がいる場合、その職員は常勤換算で0.5人分とカウントします。パート・非常勤スタッフを組み合わせて基準を満たす事業所も多いため、この換算の考え方は早い段階で理解しておくと安心です。

また、どのサービスでも管理者は常勤1名の配置が基本です。ただし、業務に支障がない範囲で他の職務(サービス管理責任者など)と兼務できるケースが多く、小規模な事業所ではこの兼務によって人件費を抑えている例もよく見られます。

サービスごとの人員基準

ここからは、サービスごとの主な人員基準を見ていきます。数字は基本的な考え方の整理であり、実際の配置人数は前年度の利用実績によって変動しますので、詳しくは各サービスのページや専門家にご確認ください。

就労継続支援A型

  • サービス管理責任者:利用者60人以下で1人以上(このうち1人以上は常勤)。61人以上になると、60人を超えて40人またはその端数を増すごとに1人を追加します。
  • 職業指導員・生活支援員(合計):常勤換算で、平均利用者数を7.5または10で割った人数以上。このうち1人以上は常勤とし、職業指導員・生活支援員をそれぞれ最低1人ずつ確保する必要があります。
  • 管理者:常勤1名。

就労継続支援B型

就労継続支援B型では、職業指導員・生活支援員の配置比率が6:1・7.5:1・10:1の3段階に分かれているのが特徴です。配置を手厚くするほど基本報酬も高くなる仕組みになっており、利用者に支払う工賃の水準に応じて報酬が変わる評価型と、工賃水準を問わず定員で単位数が決まる参加評価型の2つの体系があります。どちらが有利かは、事業所ごとの工賃実績や定員によって変わるため、開業時にどちらを軸にするかは経営判断のポイントになります。サービス管理責任者・管理者の考え方はA型と共通です。

共同生活援助(グループホーム)

グループホームでは、利用者の障害支援区分に応じて必要な人数が変わる点が他のサービスと大きく異なります。

  • 世話人:常勤換算で、利用者数を6で割った人数以上(6:1)。
  • 生活支援員:区分3の利用者数÷9、区分4の利用者数÷6、区分5の利用者数÷4、区分6の利用者数÷2.5をそれぞれ計算し、合計した人数以上(小数第2位を切り上げ)。
  • サービス管理責任者:利用者30人以下で1人。31人以上は30人を超えるごとに1人を追加。
  • 管理者:常勤1名。
  • 夜間支援従事者:配置は必須ではありませんが、配置すると加算の対象になります。

児童発達支援・放課後等デイサービス

  • 児童発達支援管理責任者:1人以上。常勤かつ専任で、他の職種との兼務はできません。
  • 児童指導員または保育士:定員10人までは2人、11〜15人は3人、16〜20人は4人が目安で、以降は5人またはその端数を増すごとに1人を追加します。このうち1人以上は常勤が必要です。
  • 管理者:常勤1名(兼務可)。

重症心身障害児を主な対象とする事業所の場合は、これに加えて看護職員・機能訓練担当職員・嘱託医をそれぞれ1人以上配置する必要があり、定員も5人以上とされています。

「前年度平均利用者数」という考え方に注意

多くのサービスで、必要な配置人数は「前年度の平均利用者数」をもとに計算します。そのため、新規に指定を受ける事業所では実績となる前年度の数字がまだないため、定員に0.9を掛けた人数を仮の利用者数として計算からスタートし、運営実績が積み上がるにつれて基準となる人数が見直されていきます。開業したばかりの時期は「今の利用者数」と「基準上の利用者数」にズレが生じやすいので、この点を知っておくと計画が立てやすくなります。

まとめ

人員基準はサービスの種類によって考え方が大きく異なり、また改正によって基準が変わることもあります。それぞれのサービスの詳しい開設要件は、就労継続支援A型・B型の違いと開設・運営ガイド、共同生活援助(グループホーム)開設ガイド、児童発達支援・放課後等デイサービス開設ガイドでもご紹介していますので、あわせてご覧ください。どのサービスが自分の状況に合っているか迷う場合や、人員配置の見通しを立てたい場合は、お気軽にご相談ください。

なお、人員基準を満たしていても、サービス管理責任者が急に不在になるなどして個別支援計画の更新が滞ると「個別支援計画未作成減算」の対象になります。BCPや身体拘束廃止に関する減算とあわせて、運営指導で狙われやすい3つの減算で解説していますので、あわせてご確認ください。

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